渋谷時代 VOL.32 『声のインスタントオーケストラ』(仮称) @渋谷公

渋谷時代 VOL.32 『声のインスタントオーケストラ』(仮称)

藤ノ木みか/蜂谷真紀/すずきあおい/天野みほ/かわいしのぶ/室舘彩/小山なおこ/瀬尾亮/桜井響/角森隆浩(ニーノトリンカvo)/徳永ウィリアム/りかお、他
【作曲者】吉田隆一/田村夏樹/金子泰子/足立智美


吉田隆一さんの曲は、始めはなんとも声のオーケストラらしく指揮で声が放たれていきます。
しのぶさんが「コロッケください」と唱え始めます。そこに、「メンチカツなら」の一声がなんとも面白かったです。AMAZING GRACEが響き渡り、セリフが飛び交います。「生まれてすみません」
ヒューマンビートボックスが加わり、小気味よく展開し、何人か前に出て来て、言葉のやり取りが繰り広げられていきます。このやりとりも何とも目が離せませんでしたね。


田村夏樹さんの曲は、会場の前後左右に出演者を配置して、田村さんの指揮で声を出していくというもの、チベット僧の儀式を模したもののようで、一捻り出来そうな気も致しましたが、四方から声が溢れていく様はなんとも心地いいものでした。


足立智美さんの曲も四方に配置。足立さんが曲の説明を詳しく解説し始めます。しばらくすると、出演者がお手持ちの新聞を読み始めガヤガヤしだし、その中で解説を続ける足立さんが面白いです。
続いて、ステージの出演者が揃って、「おじっと、おばっと、ぽこぺんぽこぺん」と唱え始めます。その中で軽やかな歌声が響き渡り、これがなんともいい。
しばらくすると、指揮によってそれぞれのヴォイスパフォーマンスが繰り広げられます。
印象的なのは、しのぶさんが「萌え萌えジャンケンぴょん」と跳ね始めます。これがなんとも気負いも作為なく、それが素晴らしい。やはりどこか照れや笑いが入るとつまらなくなりますからね。
個人的には彩さんが「みょん!」と鳴き、「萌え萌えジャンケンぴょん」と響き渡っているのは、なんともたまりませぬ。
締めは叫んでさくっと終了。


金子泰子さんの曲は「多摩川に流されて」。川のせせらぎを演出しながら、観客に流したいものを募って、流される様を表現しようというもの。
「死に掛かった雷魚」。彩さんと男性の方がドカドカッと、声を挙げ、倒れこみ、もがいて絡まった姿はなんとも可笑しかったです。
「あの娘への未練」では小山なおこさんが未練がましいと発狂。ツンデレっぷりが素敵でした。
「短い恋」では、しのぶさんが日を数え歩きながら、ドキドキ、もぉー大好き!と声を上げ、30で電話が来ない、ザザァーっと流されていきました。
さてさて私奴にもお鉢が回って参りました。あわわわ。
では「若気の至り」。しのぶさんが、「若気の至り」といえばこの曲でしょ!というあの曲をわめき歌いながら、バイクに跨る姿で出て来て、校舎の窓ガラスを叩き割る動きを見せて流されて行きました。す、素晴らしかったァ!