灰野敬二、竹田賢一@下北沢LADY JANE

灰野敬二、竹田賢一@下北沢LADY JANE


昨日の今日でどれくらい人がいるかな、と思ったけど、10人前後のお客さん。
着いてみると、灰野さんのセッティングしかされておらず、まさかと思ったところ、竹田さん到着で胸を撫で下ろしました。

まずは灰野さんの黒のテレキャスター無伴奏ソロ。爪弾き出す音色に引き込まれていきます。
10分ほどして竹田さんが加わります。竹田さんは大正琴を弾きます。小刻みに弾き出し、徐々に緩急際立っていきます。艶のある怪しげな音色が響きます。
中盤、竹田さんは大正琴の弦に金属片を挟み、指で弾いて音を出し、これがまたよく響いてきます。灰野さんはギターから太めで長めの笛を吹き始めます。小型マイクが付けられていて、アンプからはこれまたとんでもない音で吹き上がります。そこに大正琴の音色がポンと響くと、何だか違う世界に迷い込んだようでたまらなかったです。
後半は灰野さんはタブラッカを足に挟んで乱れ叩きこみます。

第2部は、灰野さんはまたお手製と思しき楽器を手に取ります。8つ弦が張られたもので、この楽器を弓弾きします。金属の軋む音が轟き、背筋がゾクゾクします。大半の方はこの音で逃げ出しそうです。弓を置き、手で弾きだし、音を揺らめかします。
中盤は灰野さんのヴォイスが炸裂し、ループし、さらに叫びが加え、これまた凄まじい。
竹田さんがリフを繰り出し、灰野さんは再びギターを弾き、さらに髪を振り乱し激しい演奏で、ぶっ飛ばされます。
後半はうた。鋭い演奏に染み入る声でたまりません。
さらに竹田さんも歌います。たどたどしくも、重く響く声でした。

最初は大正琴の単調さがやや気になりましたが、どんどん引き込まれ、揺さぶられる凄まじい演奏でした。1部2部共に1時間を優に越える熱演でもありました。

あ、演奏中に後ろの客が煙草を吸い始めて、何もアナウンスがなかったから仕方ないのだが、いやぁハラハラしました。その人は2部が始まる前に帰ったので一安心でした。