川下直広、不破大輔、岡村太、太田恵資@大泉学園inF

川下直広、不破大輔、岡村太、太田恵資@大泉学園inF


レギュラー編成の川下さん、不破さん、岡村さんのトリオに今回は太田恵資さんが加わります。
太田さんと言えば、渋さ知らズの最新作「渋星」にも参加されたり、遡れば川下さん、不破さん、大沼志朗さんのあのFEDAYIENの「FEDAYIEN!」(地底レコード)にもゲスト参加されております。
それでなくとも、待ちに待った組み合わせでありました。
ちなみに、坂田明鬼怒無月、伊藤啓太、外山明西荻アケタの店というなんともたまらんライヴとも被ってたんですよね。そっちも是が非でも見たいという感じだったのですがね。


今回も打ち合わせは全くなく、喫煙者は店の外へ。久し振りの挨拶もままならズで遅れて来た太田さんの準備が出来次第演奏開始と相成ります。


今回の席は一番前。いくらinFが小さなスペースとはいえ、足元に不破さんのコントラバス、顔を上げれば、川下さんのテナー・サックスなところで、さながら近さはナマステ最前席と変わりません。


演奏が始まると、トリオの演奏に、太田さんはエレクトリック・ヴァイオリンでリヴァーブを聞かせ、持続音でより深みを加えていきます。
はたまた、拡声器でのつぶやき声もありで、こちらもいい効果を加えたかと思いきや、「ガラム・メンソール」と一言入れて、笑いを誘う場面もありましたね。
川下さんも、太田さんのヴァイオリンに負けじと高音の激しいブロウを見せて、すごい迫力でありました。


後半も曲目はお馴染みの
聞き覚えのある哀愁のあるシャンションの曲からミンガスの「GOODBYE PORK PIE HAT」。
途中、太田、不破、岡村のトリオ演奏になり、不破さんの「パリ空の下」を思わせる旋律はたまらなくかっこいいところ。
「AFRICA」では、疾走感のある演奏に、太田さんのアラビックヴォイスの絡みもあって、今回は多彩な雰囲気。


打ち合わせが全くないということもあって、曲の始めにキーを一言伝えるだけなんですけど、ミンガスの「GOODBYE PORK PIE HAT」やコルトレーンの「Resolution」では、太田さんは後ろの棚から楽譜を探す場面がありましたね。結局、あんま意味はなかったようですがね。


それにしても、いつも以上な演奏に、今回はアンコールに応え、「平和に生きる権利」。
これは非常に嬉しかった。
太田さんを知ったのはソウルフラワーユニオンのこの曲のカバーでありましたから、勿論キーも雰囲気も全く別なものですが、いやたまらないです。


太田さんの参加でいつも以上に楽しめる演奏になりましたが、やはりこのトリオの演奏が前にも増して聞きたくなってしまった次第。
初演の時と、客1人だった時並に印象深い日になりました。