鈴木祥子@品川プリンスステラボール

鈴木祥子(vo,wurlitzer,p,g,ds)
大友良英(g)勝井祐二(el-vl)坂本弘道(cello,electronics)芳垣安洋(ds)


うぅ、場所が分からない。・・・と思ったら施設の中にあるのね。矢印で表示が出てても全く分からないですよ。

祥子さんの男前なガツンとくるドラムが轟き、演奏が始まりました。曲が終わるとスティックを後ろに思い切りよく放り投げてました。
ドラムは一曲のみで、続いてはwurlitzerを弾いての演奏。
勝井さんの幻想的なヴァイオリンの音色の絡みがたまりませぬ。坂本さんはエレクトロニクス装着のチェロを叩いて、ピキンピキンと音を響かせていて、目が離せませんでしたね。

数曲の後は祥子さんのソロコーナー。
wurlitzerでの弾き語りが主でしたが、ピアノに移っての「Father figure
」は未発表曲ながら、もはや屈指の名曲の佇まいで、絶品でした。今まではスケジュールの追われて曲を書いていたけど、書きたくなって書いた曲というのも至極納得です。
優しい雨」も聞けてよかったなぁ。
新曲もあって、大塚愛さん好きを公言する祥子さんの趣向が滲み出たポップな感じでした。
リクエストを募りながら進行。
ドラムを叩いての「恋のショットガン」は歌詞がメタメタでしたが、Janis Joplinの曲も交えてたりしてたりと、なかなか楽しめました。

祥子さんは着替えのため、大友さんのギターソロ。フィードバックな轟音ながらも、大友さんの映画音楽のような旋律もあったりして、しばらくして祥子さんが戻りそのまま曲へ。曲にからむ大友さんの空間的な音がよかった。
つづいて、勝井さんと坂本さんの弦楽二重奏が際立つThe Beatlesの「She's Leaving Home」、坂本さんと二人での演奏での曲に寄り添うノコギリ(musical saw)の音色がとても素敵でした。

祥子さんがエレキギターを手にすると、「そしてなお永遠に」へ。ここで手拍子を始めようとする客席に、演奏を止めて、I don't need 手拍子と言って、もっと動いて楽しむよう促してました。まだまだステージと客席の温度差ははかりしれないなぁ。個人的には手拍子が止んで、とてもよかった。
さて演奏が始まると、曲の中盤からそそりたつ芳垣さんの鋭いドラムに、坂本さんの電化チェロの飛翔する音がゾクゾク致しました。これは思わず興奮のあまり立ちあがっちゃったよ(一番後ろの席だったので気兼ねせず、あと実は座りっぱでケツが痛いし)。
続いては、よーやく生で聞けたよの「Love/identified」。浮遊感を醸し出す芳垣さんのドラムが印象深い曲で、なんとも心地よく、官能的な祥子さんの声が際立ちましたね。

本編が終わって、アンコールへ。
まずは祥子さん1人でギターに、wurlitzerにの弾き語り。
祥子さんが自分でライヴのブッキングをするようになって5年とのことで、やはりそのことが今の充実した活動につながっているみたいです。
それで新曲をつくったのですが、私あの頃より〜♪な歌詞に突っ込みが入る前に、祥子さんから「寒い?」と一言入ってました。ちょっとよぎりました、すいません。
バンドメンバーが加わると、みなさん揃ってのSHO-CO-JOURNEY Tシャツで微笑ましかったです。

アンコールも30分あまりの充実さで、2時間半近くのライヴでありました。