円盤ジャンボリー「太鼓祭り・下」@渋谷0-nest

1/13 円盤ジャンボリー「太鼓祭り・下」@渋谷0-nestへ。


・砂十島NANI(BOGULTA,AMAZON SALIVA,野獣)×竜巻太郎(NICE VIEW,タートルアイランド)

なにはともあれ、本日の一番のお目当てでありました。なので急いでいたのです。
のなか悟空さんとのドラムバトルが去年のベストバウトだった竜巻さんは見逃せません。

店長の田口さんの挨拶が終わると、
客席後方からドラマーマンが二人ステージに向かって参ります。胴体がバスドラ、顔面がフロアタムで、メッセンジャーないでたち。
初っ端からバカ全開。みんなに叩かれまくり、しかも視界が狭いようでオタオタしているのもさらなるバカさ加減で素晴らしい。
ステージに上がるとNANIさんが吹き込んだと思しき、デパート屋上のヒーローショーのように、セリフが流れ、二人でマイクのやり取り。これまたオタオタしてます。
一曲目はドラムエンバン(って聞こえた)のテーマ。ドラマーマン姿のNANIさんが流れる歌に合わせて歌っている感じで、竜巻さんがドラマーマンのコスチュームを脱ぎ、そのコスチュームを叩き出します。素敵だ。
NANIさんもオタオタしつつコスチュームを脱ぎます。タイツに穴が空いていたのもご愛嬌。
さてドラムバトル開始かと思いきや、ドラマーを超えてドラムになれよ、とお互い体をぶつけあってました。
いやぁ、もうここまでやれば何も言えませぬ。最高です。
交互に叩いている時にセットに立ちはだかり踊って煽りあったりと、さすがです。
最後は再びドラムコスチュームを装着し、ドラムセットに向かい演奏開始。すごい映像です。NANIさんは流石に手馴れてます。竜巻さんはぎこちなくて、それがまた面白かったです。

ドラムバカ炸裂で凄まじいばかりでした。


6Fのつかもとフードの宣伝が挟みます。
メイド姿の女性がお二人が出て来て宣伝。ところが司会の方が商品を落としてしまう失態。とほほ。


・ヒメノ(にせんねんもんだい)×ぴかちゅう(あふりらんぽ)

男のバカっっぷりが済んだ後は、女性ドラマーのデュオ。
ステージ前面に三角形を形付くように密着するようにドラムセットを設置。ハイハットの風圧が目に沁みます。
ヒメノさんの華奢でかわいらしい雰囲気からは想像を絶する凄まじい叩きっぷり。轟音が響き渡り、客席後方から肩車されたぴかちゅうが登場。何かの葉っぱを振りかざしてます。
ぴかちゅうは背中全開の赤いキャミソール(でいいんだっけ)姿。なんか体中に赤く染まった箇所がいくつか。演出か修羅場を潜り抜けてきたのだろうか。ぴかちゅうさんはいつもかわいい格好をしているので腋毛の生えっぷりにちょっとびっくりしたり(そんなとこばっか見てます、すんません)。
ヒメノさんの爆裂するドラムに、ぴかちゅうのまくし立てる声が放たれます。
でもやはりキタのが、ぴかちゅうが叩き出した瞬間。凄まじい二つのドラムでした。
強いて言えば、ぴかちゅうは鋭く音を叩き出し、ヒメノさんは荒々しく前のめりで音を叩き出していた感じが致しました。

難を言えば、ぴかちゅうのまくし立ては何か気張りすぎな感があって、もっと気を抜いてアホでもいいのになぁ、とちと思ったかな。

それにしても、これまた凄まじいドラムデュオであるのは間違いございません。


・6HiHats 6Snares(イトケン、ジマニカ、植村昌弘、岸田佳也、山本達久、一楽誉志幸)

ステージが見えるようにとの配慮で、この時は客席は座って見ます。

遊び心も盛り込み、それぞれの持ち寄りの曲を演奏。
最初の曲は「ピンポン」。ステージ中央に円形にスネアが6コ並べられてあって、真ん中にハイハットが二つ。それぞれ制限時間内にピンポン玉をスネアに当てていくつハイハットに乗せられるかを競うナンバー。チーム戦で二手に分かれて競い合います。
ピンポン玉がスネアに当たる音で溢れます。イトケン,ジマニカ,植村昌弘のチームが負けました。罰ゲームとして、ジマニカさんが精力剤な濃厚なドリンクを飲み、イトケンさんと植村さんはウサ耳をつける羽目に相成りました。
その後もそれぞれのスネアとハイハットのみのアンサンブルが続きました。
演奏が終わった後、植村さんが着けていたウサ耳を客席に放って、自分のところに落ちてきたので、植村さんの投げたモノっちゅーこともあって思わずキャッチしてしまいました。
むぅ、取ったはいいもの、これはどうすればいいんだぁ。


久下惠生×高橋幾朗

このドラムデュオも非常に楽しみでなりませんでした。
久下さんは何度か見る機会があり、高橋幾朗さんは初めて。
高橋幾朗さんは前のめって這いずり回るような叩きっぷり。ハイハットの間にスティックを挟んでガシガシ音を出したり、スネアは底を張ってなく引っくり返してそこから叩き出したり。
一方、久下さんは淡々とシンバルを鳴らすのみ。立ったと思ったら、立ちながらひたすら淡々と。しばらくしてようやく叩き出したと思っても、激しさの増す高橋さんを横目に、ひたすら淡々と。
・・・と久下さんは太めのスティックで叩き出し、突如立ち上がると鬼の形相でスティックを振り落とし叩きだし、しまいには二つ束ねてこれでもかと振り落としてました。一瞬の出来事で持っていかれましたね。
最後は音が止み、静寂に包まれ緊張感が漂う中で、早々と袖に引いていた久下さんがスティックをドラムセットに放り込んで、コツンと音が鳴り終わりました。
全く別次元で音を鳴らしているお二方のデュオでした。


ルインズアローン
ルインズアローンというより、どちらかというといつか見た吉田達也ソロに近い感じだろうか。
めくりめくバックトラックに千手観音の如く畳み掛けるドラムはもはや圧倒的です。
後半は高円寺百系の3rdアルバム収録の「BECTTEM POLLT」 の演奏。ハイトーンヴォイスも炸裂してました。メロディアスな展開に、さらに興奮倍増でした。

・MASH(大沼志朗ds、板倉克行ep、森順治as)

この日一番の鋭さで聞かせた大沼さんの一発で一気に引き込まれました。
お構いなしの頑強なフリージャズを展開。
前半は激しい攻防が繰り広げられ、後半は板倉さんの穏やかな旋律を軸に展開されました。
でもやはり生ピアノで生音で浴びたいのが本音。


・HIKO(ガーゼ)+和田シンジ(巨人ゆえにデカイ,キングブラザーズ,DMBQ)+徳久ウィリアム

HIKOと和田シンジのドラムデュオに徳久ウィリアムのヴォイスがのる感じだろうか。
ひたすら叩きっぱなしのドラム二人に、徳久ウィリアムはデス声でうなり出す。
まんまハードコアな一辺倒な展開で、刺激に溢れた本日の中で、かなり分が悪かったかな。煽るように不穏さを醸し出し客席にせりだした徳久ウィリアムさんも個人的には空回りだったな。
ドラムデュオにかぶりつくにも、ヴォイスが邪魔だったり、んー。


・一楽儀光(akaドラびでお山川冬樹×灰野敬二

一楽さんのドラムは終始ダンプカーの如く爆走していました。そのドラムを中心に両脇のお二方は凄まじいノイズを撒き散らしておりました。
灰野さんは本日はSGを使用。いつになくロック色が強かったです。
山川さんは顔面に何やら機器が装着され、また腰ポケットのところにも仕込まれてます。不遜なオーラを放ちながら、怪しい動きにそって、ノイズを響かせ、額をペチペチ叩くとアンプから爆音が轟いでました。ホーミーもエフェクトでバキバキな音で伝わってきました。
山川さんのヴォイスも特異でしたが、やはり灰野さんの叫びの凄まじさは圧倒的でした。

退場時に一楽さんが他の二人を紹介し、灰野さんは片手を上げガッツポーズを見せ、一楽!と紹介しておりました。なんともベタだがいつもながらカッコよかったです。

ストレートな展開で、ノイズ倍増な、凄まじい演奏でした。


個人的には目当てばかり見てしまったので新しい音との出会いこそなかったけど、なんとも充実したイベントとなりました。

それにしてもライヴハウスだとステージ脇から見ている方が気になってしまうのですが、一番出没率が高いのはやはり吉田達也さんでしたね。次がぴかちゅうかな。