Multikaluti@新宿PIT INN

10/8
Multikaluti@新宿PIT INN
芳垣安洋(ds)船戸博史(b)大友良英(g)斉藤良一(g)


10月前半は大友さん参加のライヴが立て続けで、今回はカルテット。でもこの日が最も客席が寂しい・・・。
先日とは異なり、今回大友さんはSG。斉藤社長良一さんは渋さの時と同じくどこかマイナーなメーカーのギター。

Multikalutiは、Emergency!とはベースが水谷浩章さんから船戸さんに変わっていて、1部は同じレパートリーか。

1部目は、見に来ていた片山広明さんに捧げるとのこと。
チャールズ・ミンガスローランド・カークの「Inflated Tear」のカバー。
芳垣さんは前日のライヴとは異なり、小物は殆ど使わず、畳み掛けるドラミング。
ロック色濃厚な「Better Git Hit in Your Soul」では大友さんが手を振り下ろしサインを送るしぐさが力強い。メンバーの野太い大合唱もあります。

それにしても船戸さんの演奏する姿から目が放せません。
終始笑顔で幸せそうにベースを弾いていて、ひょこひょこ跳ね回るようで、見ている方もとても楽しくなります。
「Inflated Tear」でも印象的なイントロのあと、重々しい旋律が弾かれる中で、ベースと一体になって小気味よく跳ねてグリグリとベースを弾きだしていました。

2部はオーネット・コールマンの「Lonely woman」を始め、ドン・チェリーのカバー。バート・バカラックの「I Say a Little Prayer」。
ドン・チェリーのカバーでは芳垣さんのダブな雰囲気のドラムに、トロトロとサイケデリックなギターで、ズブズブと心地いい音が染みてきました。
船戸さんもより一層幸せに浸っているような表情でありました。

アンコールはデューク・エリントンのカバー。
穏やかな雰囲気に、さりげない大友さんの口笛が印象的でした。
そういえば大友さんのアンプからはずーっとジリジリ音が鳴っていて興味深かったです。

1部の骨太な硬派な面が出ていたけど、2部はサイケデリックな雰囲気が漂っていて、さらに素晴らしかった。