早川義夫×灰野敬二@新宿JAM

4/12
早川義夫×灰野敬二新宿JAM


最初は目を疑った組み合わせ。
両者を知っていれば、夢にまで見た共演が実現。(2年前の対バンの時も驚いたが)
それぞれのライヴには足繁く通っている身としては、これは事件です。


どうせすし詰めだろう、と1時間前から並ぶ。
ライヴハウスの前で並ぶのはとても恥ずかしい。列に荷物を置いて、列から離れて無関係を装う。
おかげさまで、やはりすし詰めの会場で、2列目をキープ。スタンディングのため、それより後ろだとここは全く見えないのだ。


まずはそれぞれのソロ。それぞれ4,50分ほど。


灰野さんは椅子に座りSG使用に、マイクが2本。
先日見たとあるセッションは非常に残念な結果だが、今回はソロ。
ギターで引き攣ったフレーズをループさせ、声を放っていく様は非常にかっこよい。
高音ヴォイスで、ギターが美しい音色を響かせ、これまたたまらない。
凄まじいかっこよさでありました。


続いて早川さん。
出てきた早川さんはいつも通りか。歌い始めは「パパ」。
全て復帰後の曲か。
そういえば私奴は早川さんをソロで見るのは初めて。
ピアノでなくキーボードで、ライヴハウスの音響で、ちときつかったかな。


さて待望の共演。
初っ端から「からっぽの世界」。
ここでは灰野さんは立って演奏。ひんやりとした質感の音が絶妙。腰を落として鋭く音を放ちスクッと立ち上がる姿が印象的。
灰野さんが歌の一節で'ぼくおしになっちゃた’と囁く場面もあって、早川さんがコーラスで声を出していて、これは鳥肌ものでした。
続く「マリアンヌ」では、灰野さんのギターが轟音が濁流の如くでした。
早川さんも腰を上げて鍵盤を弾く姿もあって、爆音に動じないヴォーカルもさらによかった。


なんと、この2曲で終了。
どうやら早川さんと灰野さんの2マンで、せっかくだからの共演といった模様。
もちろんアンコールの拍手が止むわけなく、しばらく続きました。
灰野さんが1人で演奏。メジャーコードをガンガン掻き弾く展開で、すこぶるカッコいいロックで、これはこれで素晴らしかった。


しかし共演が早川さんが19歳の時に書いたジャックスナンバーの2曲だけというのは非常に残念だった。
今の早川さんと灰野さんの共演がどうなってしまうのか興味があっただけに。んー。いささか複雑な気分でした。
早川さんはもちろん今も現役だし、ジャックスの時とはまた別な次元で素晴らしい演奏を繰り広げているのだから、大御所とか伝説の人というのは違うだろうとね。