梅津和時 2005 冬のぶりぶり 音とグルーヴ。@新宿PIT INN

梅津和時 2005 冬のぶりぶり 音とグルーヴ。@新宿PIT INN

梅津和時(as,ss,cl,bcl)、OKI(トンコリ)、ヤヒロトモヒロ(Per)


冬の恒例となった梅津さんの冬のぶりぶり。
今回は三日間とも渋い編成。
二日目は林栄一さんとデュオ、三日目は新大久保ジェントルメンの皆様。
一日目の本日はOKIさんの作品が軒並み音楽雑誌で今年のベストアルバムに挙げられていたのでかなり入るのかなと思ったらそうでもなかったな入り具合でした。


曲と即興が入り混じる展開。
OKIさんのトンコリは、チューニングしたらコード変更の出来ない楽器ですが、膨らみのある音色がなんとも引き込まれます。
前半とても印象的だったのがヤヒロさんのパーカッション。
ヤヒロさんはカフォンに座り、足首には木の実のじゃらじゃら鳴るモノを付けて、様々な楽器に囲まれてます。
素手でこぶしで鳴らされる音は冴え渡っていて、特にシンバルをパシャーンと鳴らすとこが印象的、醒めるような展開で鳴らされていて、ひたすら凄かったです。梅津さんがバスクラリネットで持続音はボーと響かせている時はさらに凄かった。
トンコリのチューニング中は梅津さんのMC。
トンコリは何台か用意されてて全て自作。メーカーに発注したら断られるようです。
OKIさんは北海道なので、寒さの話。数字的には北海道の方が寒いが、どうもこっちの方が寒いようです。
前半最後はOKIさんの低音が素敵な歌も少し聞けました。トンコリも薄っすらエフェクターで揺れを加えてましたね。


後半はさらにゆったりする展開。
MCでも戦場でトンコリを鳴らして、相手を寝させる、といった話も。
トンコリの話は血生臭い話も多いようで、血管を絃に使ってたということも。
OKIさんはムックリ(アイヌ口琴)も使ってました。
やはり心地よく、両隣から寝息が漏れてましたね。
とはいえ、演奏は刺激的な展開も多く、
梅津さんのアルトが超高音は出したり、ヤヒロさんのパンディエロを駆使した叩きっぷりと。


アンコールは、またもチューニングでしばらくMC。OKIさんのアルバムが台湾で発売されることとなって、なんとタイトルは「熊出没」!でも意図的のようです。
演奏も最後に梅津さんが「森のくまさん」を吹き歌ってOKIさん呼応しての展開で場内笑いが起きてました。


全体的に唯一無比な三者がそれぞれの場を確固としたところで音を存分に出していて、とても素晴らしかった。