”440(four forty) presents”@下北沢440

8/26 "440(four forty) presents"@下北沢440

小雨がぱらつく中、下北沢は商店街を抜け、会場へ。


・イーヨ(vo)今堀恒雄(g)外山明(ds)
勝手に最後と思ってたので初っ端でびっくり。ステージ上はドラムセットが横置きなんで一目瞭然。
eEYO idiotとは別に最近よく見る編成です。
いつものことながら、スティックで叩くというより弾いているような外山さんのドラムの一挙手一投足から目が離せませぬ。今回も左手にカウベル、右手にスティックという最近よくやっているスタイル。black sheepのインストアライヴに来ていた小山彰太さんも影響されてましたね。
今堀さんのギターは抑制されたトーンで繊細な響きで何とも引き込まれてしまいます。
そこに、イーヨさんの特異な言語での歌声が暖かく柔らかく響いきて、なんともたまらないです。
外山さんは曲間で次の曲を口笛で吹いていて、今堀さんがギターで合わせていたのも、何だか素敵な光景。
ユーモア溢れる雰囲気を醸し出し、緩急自在な演奏が繰り広げながら、椅子に座って両手にスティックを手にすると、千手観音な雪崩打つドラムがまた凄まじい。
この日はいつもと異なる対バンということで、MCではドラムの位置やイーヨさんの歌ってる言語についてなど。
このうえない日本屈指といえる演奏に、さらに際立たせるイーヨさんはやはり素晴らしく、自作の曲もとてもいいです。


・MAJIKA〜NAHARU/ヒゴヒロシ(b)臼井康浩(g)LAPIZ(g)藤掛正隆(ds)バッキー(as)
何だかFriction人脈な編成が興味深いです。ただイーヨさんの後ということもあって平板な印象が拭えなかった。
曲もメンバーの持ち寄りで、統一感や方向性が感じられなかった。
LAPIZさんのロックな佇まいは440より下の階の251だろうと、その場にどうもそぐわなかった。
音のバランスもギターにサックスの音が埋もれていて残念だった。
そんな中で騒音寺Tシャツを着ている臼井さんの、弦を擦り付けつつヴォリュームのつまみを操作したり、異物感のある特異なギター音に耳を奪われました。



COMBO PIANO/渡邊琢磨(key,electronics)ミオ(g)千住宗臣(ds)徳澤青弦(cello)guest:七尾旅人(voice)
初っ端はkey,g,dsでの三人での演奏。
複雑怪奇かつパンキッシュな曲が立て続けに演奏され、途中で渡邊琢磨さんが叫びだす場面もありました。千住さんのドラムも抜けよく炸裂していて気持ちいい。ただその都度興奮させられたけど、曲が短く、楽譜ガチガチなので曲ごとに確認していたりと、寸断されてしまい、いまいちのめりこめないのが残念。優等生のパンクという印象もあった。
中盤でチェロが加わり、ここからは美しい旋律が印象的な曲が演奏され、音の鋭利さが際立ち、徐々に引き込まれていきました。
締めではゲストで七尾旅人さんが参加。今度はkey,dsと三人での即興。渡邊さんが傍らのミキサーでノイジーな音を繰り出していました。
七尾さんは個人的には何度か見てとても苦手な印象なんだけど、声にエフェクトをかけ連射したり、カズーの小型ラッパを吹き出したり、発した音と戯れるような佇まいで、やはり特別な人だなという感じでした。
ちなみに今度のCOMBO PIANOのライヴではギターにあふりらんぽのオニが参加。これはさらに興味深く面白そうです。